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ラーメン必見伝 〜麺VSスープ 至極の兄弟対決篇〜 (萌えラーメン お待たせしました ご主人さま)

監督: 城定秀夫 

2006年

脚本・編集: 城定秀夫
脚本・アニメーション: 城定由有子
撮影・照明: 岩崎智之
音楽・整音: タルイタカヨシ
挿入歌: 葉山奈美
出演: 水元ゆうな, 佐々木渚沙, 中村英児, 吉岡睦雄, 畠山寛, 大野慶太, ホリケン。


★★★こんな奇蹟もあり?

メイド喫茶のメイドさんの仕事を失って、フラフラと街をさまようヒロイン(水元ゆうな)がたどり着いたのは、亡き両親が残した店を引き継ぎ、かつて父親が作った味を追い求める若い兄弟(吉岡睦雄、中村英児)が経営するラーメン店。
その店でアルバイトをすることになったヒロインは、女嫌いの兄と、女にだらしのない弟とともに働きながら、双方に惹かれていくのだけれど、彼女には海外に行ったまま戻ってこない、カメラマンの彼氏がいる。
宙ぶらりんな気持ちの彼女を前に、兄弟はついに決裂し、ヒロインと恋人になる権利を賭けたラーメン対決に挑むのだった……。

『咲子の寿司 〜絶品・寿司対決!!〜』(咲子の絶頂エロっこ寿司対決)(2005)に続くお手軽グルメ企画で、あちらはかなりハチャメチャなギャグ路線でしたが、こちらはちょっと人情劇タッチ。
ヒロインの水元ゆうなの演技が、ナニで重くてコメディ向きじゃないんで沈みがちなところを、城定作品の常連の中村英児と吉岡睦雄が楽しく盛り上げています。

いつもながらの甘酸っぱい追憶を盛り込んだ、手慣れたコメディ演出で物語は軽快に進むのだけれど、なんだかどこかで見たか読んだかしたなー、と思える既視感もいっぱいで、ちょっと軽すぎないですか。毎度毎度の、困ったときのアヒル頼みにも、またかーと思って、苦笑しちゃったし。

……とか思っていると、いつのまにか術中にはまっているわけで、この作品、微妙なヒネリがあります。
ラーメンの兄弟対決の結末がミエミエで、すべてがそこに収束していくかのように見えて、実際にそうなっていくのだけれど、そこに至るとハッピーエンドが望めない。どうなるのかというハラハラが、ラストに向けてじわじわと迫ってくるのだけれど……。

ああっ、なんてこった。ラスト5秒の小さな奇跡。
こんなの、誰も予想できないよ。
あいかわらず、鮮やかに心に残る幕切れの城定作品なのでした。

(DVD鑑賞 2008/03/24記)


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