帰ってきた モニターの中の映画館

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女教師痴漢調教 愛より速く

監督: 城定秀夫 

2004年

脚本・編集: 城定秀夫
撮影: 飯岡聖英
整音: タルイタカヨシ
出演: 高木千花, さくら葵, 立花瞳, 高橋剛, 増田俊樹, 畠山寛, 中村英児


★★★ラスト、至芸です

ひとりの男子生徒(高橋剛)から、潜在的M女性を開拓されたメガネっ子の女教師(高木千花)が、あれやこれやのプレイの末に、性欲の暴走を止められなくなって……というお話。
上に書いた、ほんわかムードの『新 高校教師……』とはうってかわって、「堕ちていく女」をストレートに描いています。
激しい動きの手持ち撮影でいきなり挿入される、レイプの幻想シーンは、深作映画の仲沢半次郎もびっくりの荒々しさ。

城定作品に共通して描かれる、ノスタルジックなバックグラウンドはすっかり後退して、郷里からの母親の留守番電話にとどまるのだけれど、その内容も暗い。
ヒロインの担当である物理がらみの、カチカチボールやジャイロスコープといった、外から力が加わらない限り機械的な運動を続けるという玩具のイメージが、彼女を駆り立てる不毛なセックスを象徴している。

唯一明るさを感じさせるのは、処女を喪失して、抑圧から解放されたヒロインが、それまでの陰鬱な表情を棄ててはしゃぎまくる、軽快なラグタイムを伴奏にしたシークエンスなのだけれど、こういうところを見ると、役柄にはピッタリだけど、ろくな演技ができない高木千花という女優に、まるで振り付けのようにうまく演技を付けてるんだなーと、惚れ惚れしてしまいます。

しかし、ヒロインがあまりに素直に性の奴隷になるというのは、ポルノグラフィの常道だとはいえ、いくぶん安直すぎる展開だと感じるのだし、追い詰められた狂気を体現できるはずもないこの女優を使って、いったい話をどこに落とすのか、観ていて不安が募ってくる。狂うか、殺人者になるのか……。

ありきたりな想像を、あっさり裏切る鮮やかなラストシーン。なんとも意外な幸福感に、目が潤みました。

(DVD鑑賞 2008/03/24記)


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