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絶頂姉妹 堕ちる

監督: 黒沢直輔 

1982年

脚本: いどあきお
撮影: 森勝
助監督: 金子修介
出演: 倉吉朝子, 江崎和代, 絵沢萠子, 趙方豪, 小林稔侍


★★☆チクチクするやるせなさ

『スケバンマフィア 肉刑』(池田敏春・1980)のヒロイン、倉吉朝子主演。

コールガールで稼いでいた過去を捨てて、まともに働こうと思いながらも、借金を背負った母(絵沢萠子)や、売春の斡旋業者(小林稔侍)から足を引っぱられる美加(倉吉朝子)。
そんなどん底母娘に、水商売で売春もしている姉(江崎和代)が、まんまとエリート商社マンを引っかけ、ついに婚約、という明るい話題が飛び込んでくる。
しかし美加は、姉が愛人(趙方豪)を冷たく追い払うのが、いたたまれなくなって……。

傑作『母娘監禁 牝』と同じく、不安定に揺らめく思春期の女の子の心情と殺伐ムードを取り合わせた、後期ロマポならではの作品。
都市のなかの孤独感とか、容赦のないドキュメンタリータッチとか、黒沢直輔監督の演出が、肌にチクチクするようです。
ヒロインが独りの時間を過ごす、廃車のスクラップ工場のロケが魅力的。

倉吉朝子は、自分の幸せを諦めきったような虚無感と、姉の幸運を喜ぶ、はかなげな笑顔の対比が、とても印象に残ります。
しかし、この「虚無」と「笑顔」のあからさまな対比には、どうも違和感がある。
作品全体の救いのないタッチと、ヒロインを都市の底辺に生きる聖女として描こうとするヒロイニズムとが、噛みあわない気がするのです。

「堕ちる」と謳いながら、あまり「堕ち」た感じがしない倉吉朝子には『スケバンマフィア』のデレツン・アクションが相応で、本当に「堕ち」た感じがした、『母娘監禁』の前川麻子はすごかったな、と思いました。

(DVD鑑賞 2008/03/23記)


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