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赫い髪の女 監督: 神代辰巳 1979年 脚本: 荒井晴彦 ★★★ この監督の代表作であり、堂々たる名画だということはよく理解できる。でもぼくは生理的にダメです。この文章を気にせず、未見の方はどうぞ観てください。 以前観た、『一条さゆり 濡れた欲情』(1972)や『女地獄 森は濡れた』(1973)はとても好きだった。それは前者の斬新な疑似ドキュメンタリー的構成とか、後者の観念的な大長編を1時間余りの低予算映画に圧縮してしまう仕掛けだとかを、みごとに成立させてしまう神代辰巳の異常な演出力に圧倒されたから、なのだと思う。 この映画にしても、雨の中で拾った「赫い髪の女」(宮下順子)と土木車両の運転手(石橋蓮司)との、男女の性愛のみで成り立つ閉鎖空間を通して、人間のダメさ加減を徹底的に描き、それでもそこに(まるで生きることの惰性のように)あり続ける、痛々しいまでの愛を濃厚な視線で見据えた、たいへんな傑作なのだが、それを人間の土着(春歌や音頭)の姿なのだと決めつける演歌的思考が、唯一の救いになるというのは、たまらなくやりきれない。
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