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| ふぞろいな秘密 監督: 石原真理子 2007年 原作: 石原真理子『ふぞろいな秘密』 ☆ 都内で密かに開催された『ふぞろいな秘密』の鑑賞会に参加。ほんとは『ラストラブ』との連続鑑賞会、という拷問のようなスケジュールだったのですが、惜しくも(?)途中からの合流になりました。 さて、話題の石原監督作品。意外といい映画だったらいいなと、すごく好意的にスクリーンに向き合ったわけですよ、なにしろ(直前まで行けるかどうかわからなかったために)当日券に大枚1800円を出してしまったので。 で、最初のうちは、稚拙だけれど、なんとか普通の物語になっていると感じてました。 すると、その後、芸能プロにスカウトされたマリコが父親に芸能界入りを相談してみると、父親はなぜだかそれを知っている。驚いたマリコがわけを尋ねると、父親は、彼女が風邪を引いたとき、うわごとで芸能界で働きたいと言っていたと教える。 後は想像通りのグダグダなんで、残る期待はタマキ(映画では山置)がどれだけ変態に描かれてるか、という当初の鑑賞目的しかないのです。 これは怖かった。 自分を攻撃する者に対する、怨念の発露もものすごい。 でも、困ったことに、タマキ側が意味不明なのと同じくらいマリコの心理も意味不明なんです。 いや、ほんと言うと、主人公たちが物語の要所要所で「象徴的に」リンゴを囓ったり、マリコの両親を演じる俳優の過剰演技で、無理矢理家族の団結が描かれたり、マリコが最後に喰らってタマキと別れるパンチが空虚なスローモーションで描かれたり、最後にはすっかり零落して白髪交じりになったタマキが、生ギター一本の小さなコンサートで彼女には酷いことをしたと反省するオマケも付いて――溢れんばかりの「わたしの思い」が、空振りしまくる、全体的にはこれ以上ない最低の映画なんですけどね。 怨念の念写ともいうべき本作によって、恐怖表現の一点突破をそれなりに果たしてしまった石原監督の執念、恐るべし。 (2007/8/4記) (2007/6/23 銀座シネパトス)
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