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| 悪魔の棲む家 監督: スチュアート・ローゼンバーグ Stuart Rosenberg 1979年 製作総指揮: Samuel Z. Arkoff ★★★ 呪われた家が住む人に取り憑いて殺人を命じるという、「実話を忠実に映画化」したらしい作品。 オカルト映画とはいっても、血はそんなに出ない。なにしろ最大の流血が、子供が窓に指を挟まれて血がにじんでしまう場面だという、きわめて地味な作品です。 平凡な家族を次々と襲う怪奇現象の数々、という趣向で、正面から見れば人の顔のように見える屋敷の奇妙な造作も、ラロ・シフリンのイタリアン・ホラーのような音楽も人外の力の存在を暗示するかのようなのだけれど、あらためて考えてみれば、映画のなかの現実では、たいしたことが起こっているわけではない。 こんなことを悪霊の仕業だと決めつけて、周辺で起こった無関係かもしれない出来事(聖職関係者の拒絶や不幸)やら子供のひとり遊びやらを強引に関連づけながら、最大限に気味の悪い演出をする、というのは、たちのよくない遅刻の言い訳みたいなものなのだけれど、実際に住宅ローンが払えずに困った家族が、悪霊に罪をなすりつけたのが、「アミティヴィルの恐怖」の真実だった、という裏話(こちらのブログを参照)があるようで、それだったらこんな一家惨殺があった気味の悪い家に、なぜこの家族が頑張って住み続けたのか、という不可解の理由も納得できる。 しかし、嘘をほんとうのように語った話を、さらに別の誰かがほんとうだと思って語り直せば、それは真贋とは別次元の物語として一人歩きしてしまうわけで、なんでもないことなのかもしれない話を、映画なりに語り直してジャンル映画に参戦させてしまったしまった本作は、「オカルト映画」的なムードはこうして作るのだ、という見本になりえているのだし、それを堅実に成し遂げた演出も、その意味では立派なものに思える。
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