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| ジェーン・エア 監督: ロバート・スティーヴンソン Robert Stevenson 1944年 原作: Charlotte Bronte ★★★ 継子虐めに学園もの、社会問題、恋愛ドラマ、社交界の描写、異国趣味、オカルトチックな予言、ミステリ、怪奇幻想、ゴシックロマン、信仰のドラマ、貴種流離譚まで、ありとあらゆる愉悦をこれでもかと詰めこんだ波瀾万丈の長編小説、シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』を大筋において省略無しに(セント=ジョン牧師のエピソードは省略)、なんと96分に圧縮したハリウッド映画。 驚異の圧縮は、いかにして成し遂げられたのか。 悲惨・陰惨なストーリーの合間を、ヒロインの不屈の機知と才気が駆け抜けて、自分の運命を自分で選び取る、近代的自我を備えた女性の誕生を肯定する清々しさが、なんといっても原作を読む楽しさだったんですが、あらかたの細部をカットしたこの映画において、その魅力はほとんど失われています。 しかし、極度の省略によって浮上したのは、この物語のゴシックロマン的側面で、怪奇・サスペンス描写が際だっている。 監督のロバート・スティーヴンソンという人は、のちにディズニー映画専属になって、『フラバァ』シリーズや『メリー・ポピンズ』、『ラブ・バッグ』シリーズなんかを撮っているんですね。 演技や美貌はすばらしいのだけれど、大仰に悲劇ぶって気が滅入ってしまうウェルズとフォンテインに比して、ペギー・アン・ガーナー(少女時代のジェーン)、エリザベス・テイラー(慈善学校時代のジェーンの親友)、マーガレット・オブライエン(家庭教師時代のジェーンの教え子)という三人の子役が輝いているのが、この過剰におどろおどろしい映画の救いになっています。 書店扱いの500円DVD(画像右端)で観ましたが、画質はまずまず。 (DVD鑑賞 2008/03/27記)
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