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ヨーロッパ映画 |
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ヴァンピロス・レスボス 監督: ジェス・フランコ Jesus Franco 1970年 原案・脚本: Jesus Franco ★★★ ドイツ、スペイン合作。ドイツ語版。 弁護士事務所かなにかで働いているらしいブロンド美女(エヴァ・ストロンベルグ)が、どういうわけだか吸血鬼に魅入られてしまって、ふしぎな経験をする、という話。その吸血鬼というのは、ルーマニアでドラキュラ伯爵から吸血鬼の仲間にされ、莫大な遺産を引き継いだ女(ソリダット・ミランダ)で、彼女こそは吸血鬼の最後の末裔であるヴァンピロス・レスボス(レズビアン吸血鬼)なのだった。 ちょっぴりエキゾチックなムードの漂うトルコのイスタンブールを舞台に、ブロンド美女の彼氏だとか、吸血鬼研究家の精神科医だとか、同じく吸血鬼に魅入られたらしい精神病患者の女だとか、意味不明な残虐行為に走る、きたならしいその夫(ジェス・フランコ自身が演じている)だとか、吸血女の従者らしき男だとかが、別にいてもいなくてもかまわない程度にからみながら、おかしな幻覚シーンやら、ヌード・ショーの舞台やら、女同士のからみやらが、辻褄を合わせるつもりもない様子でタラタラと挿入されて、物語ともいえないような物語が語られていく。 ストーリーに整合性を与えるとか、人物の言動の必然性を考えるとか、そういうことにはもともと無頓着なのだけれど、若い女の吸血鬼で、しかもレズビアンなんだぜ、どうだソソられるだろう、って感じで、その彼女と相手の女がどんどん脱いじゃうわけで、そりゃたしかにソソられますね。すみません。 それではたんなるプロモーション・ビデオ感覚の先駈けに過ぎないのか、というと、そうとも言い切れない吸血鬼伝説への執着だとか、女体や死に対するフェティッシュな欲望だとかがそこはかとなく漂っていて、そういういいかげんで曖昧な姿勢を、商業監督としてのそれなりの確信を帯びた姿勢で映像にされてしまうと、返す言葉がない、としか言いようがない。 よくは知らなくて言っているのだが、たとえば当時流行した映画の前衛的な表現、なんかを見て、この監督は、これは使えるぞ(金も手間もかからないし、適当に撮っておけば、編集でごまかせるし)、と膝を打って、それをなんの疑いもなく自作に取り入れたりしちゃうんだろうな。 とくにサソリのショットなんて、ロケ先の道端でサソリが這っているのをキャメラマンが見つけて、 しかしほんとうに、(サソリ以外は)ズームを使えば十中八九ピンぼけしてそのまんまというこの撮影は、いったいどうなってるのか、などと目くじらを立てる気にもなれない脱力と陶酔に身を任せるしかない「最高傑作」(らしい)なのだった。
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