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エル・ゾンビ II 死霊復活祭
El Ataque de los muertos sin ojos

監督: アマンド・デ・オッソリオ Amando de Ossorio 

1973年

脚本: Amando de Ossorio
製作: Ramón Plana
撮影: Miguel Fernández Mila
音楽: Antón García Abril
出演: Tony Kendall, Fernando Sancho, Esperanza Roy, Frank Braña, José Canalejas, Loretta Tovar, Ramón Lillo, Lone Fleming


★★★☆今度はスペクタクル志向

前作の続編、というわけではなく、ゾンビに関わる世界観を共通させただけの作品。
中世期にテンプル騎士団の征伐を行ったという伝説を持つ村で、騎士団の滅亡を祝う祭りが年々開催されているんですが、村を呪うかたわの男が、騎士団の墓地で処女の生き血を捧げると、700年ぶりに騎士団が復活してしまって……という話。
建物に囲まれた村の広場で、夜祭りに興じる群衆を完全包囲した騎士団が、やりたい放題の大殺戮を繰り広げる、スペクタクル巨編です。村祭りのために雇われた花火師が、ゾンビに立ち向かう。

……とはいっても、広げた大風呂敷に予算がついていかず、殺戮シーンはほとんどカット割りでごまかしています。同じような閉所での大量虐殺を描いた、われらが石井輝男の『残酷異常虐待物語 元禄女系図』が、いかにリアリスティックに見えることか。
花火師との対決、という魅力的な設定にしても、あまった花火をプシュッと飛ばすと、あきらかに人形だとわかるゾンビ二体が燃えるだけ。想像力でスペクタクルを補わなければなりません。

そんな予算面での不満をカバーするのが、群像劇仕立ての人間模様。
アウトローの花火師と、今は村長のフィアンセになったかつての恋人、欲に駆られた村長と用心棒たち、ゾンビの最初の攻撃を逃れた若い女、事件の引き金を引いたかたわの男らが、幼い娘を連れた家族と合流し、教会に立て籠もって、迫りくる騎士団から身を守り、戦い、逃亡するわけです。

あからさまにヒッチコックの『鳥』を模した状況下で、どう見てもスター性に乏しい俳優たちが、ハリウッドを模倣しつつもどこか異境の匂いが漂う演技を繰り広げるんですが、そこに、第一作でこちらがすっかり習性を熟知したゾンビたちの様式的な動きが噛みあうと、なんともいえない面白さが発生します。
観客が状況を先読みして、心の中で登場人物を叱咤できるシリーズものならではの楽しさが、第二作目にして惜しげもなく散りばめられているという意味では、低予算にもかかわらず、なんとも豪華絢爛な作品なのです。

そして、その「先読み」を鮮やかに裏切る唐突なハッピーエンドには、不思議に騙されたという気は起こらず、爽快な開放感が漂っています。 (DVD鑑賞 2007/9/12記)


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