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アンブレイカブル 監督: M. ナイト・シャマラン M. Night Shyamalan 2000年 製作: M.Night Shyamalan, Barry Mendel, Sam Mercer ★★★★ 見終わった後で、地味で現実味がなくて面白くないと一蹴してしまう多数派と、じわじわとこの小世界に魅了されていく少数派とに、観客を激しく分けてしまう映画だと思うのだけれど、自分としては断然後者に属する。「シックス・センス」でこの監督に偏見を持って、本作をパスしてしまったのだが、こんな「良心作」だとわかっていれば、早く観ておくべきだった。 列車の椅子の隙間からカメラがゆらゆらと左右して、うだつの上がらない中年男(ブルース・ウィルス)の生態をとらえながら、考えうる限り最小限の描写で、一気にカタストロフを表現してしまう冒頭がいい。 その後は奇妙な巻頭言も含めて、いったいどうやって収拾をつけるのか、ごくわずかな物音にも耳をそばだてながら、固唾を呑んで画面を展開を見守り続けることになるのだけれど、当然のこととしていつかは目にすることになると期待される「ヒーロー」のハデな活躍は何度も周到に回避され、すべての出来事は登場人物がそれそれ抱えている「生き方」への切実な執着のなかに、予想を超えて落ち着くことになる。 こういったイベント主義的なハリウッドの映画づくりを確信犯的に裏切る地味な描写を重ねることで、娯楽映画であって娯楽映画でない活路をみいだしえた成功作として、トッド・フィールドの「イン・ザ・ベッドルーム」と同じ方向性をこの映画に感じたのだった。
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