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悪魔のシスター 監督: ブライアン・デ・パルマ Brian De Palma 1973年 製作: Edward R. Pressman ★★★★☆ 十代の終わり頃にビデオで観て、最も心を奪われた映画の一つ。 かつてシャム双生児として、腰の部分でつながっていた姉妹、ダニエル(マーゴット・キダー)とドミニク。手術によって身体を切り離されてからは、ドミニクの精神の荒廃が進み、ついには姉と関係した男にナイフを振りかざして……。 すべてが解決したようで、実はほとんど解決にたどりつかない物語は、異様なテンションの高さを維持して宙ぶらりんにされたまま、じつに奇妙なラストショットを迎えてしまうわけで、これをジャンル映画だと信じ込んで観ていたら、あまりに無責任だとスクリーンに椅子を投げつけたくなるのかもしれない。 あの奇妙なラストショット――事件が幕を下ろしても、チャールズ・ダーニングがずっと窃視の欲望を維持し続ける不可解な情熱――には、才能のある若い監督が、自分の中にわだかまる歪んだ愛憎をジャンル映画というものにぶつけてみせた結果としての残酷な詩情が漂っていて、そこになにかの既視感を感じるとすれば、おそらくわれわれがデビッド・リンチの不条理ユーモアを経験済みだからに違いない。 この映画のことを思い出そうとすると、バーナード・ハーマンが書いた狂おしい旋律がすぐさま記憶のなかにリフレインされるばかりで、はたして自分が結末というものを見たのかどうか、いぶかしくさえ思えてくる。たぶんデ・パルマにとって映画というものは、目を背けられないほど魅力的な悪夢のようなものでなくてはならなかったのだろう。
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