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あの子を探して

監督: チャン・イーモウ

1999年


★★★★★参った

寒村の小学校に臨時で雇われた13歳の女教師と子供たち、すべて素人だという役者たちの、自然きわまりない一挙一動に、思わず頬をゆるませているうちに、いつのまにか、幼い先生と共に、個人のエゴや官僚制のジレンマ、資本主義のアイロニーといった、現代社会の迷路に踏み込んでしまうのだ。この巧みな展開は、しかし、これまで、どんな映画にも感じたことのなかった、明るい開放感に満ちている。

映画は、幼い先生が、いささかアクロバティックに迷路の壁を飛び越えたところで幕。言い訳は一切なしの、アクションの爽快さとでもいえばいいのか。
「西洋」を意識したとたんに、陳凱歌や田荘荘ら中国映画第五世代の巨匠たちが失速していく中で、「芸」もあり「謀」もある監督は、自分を模倣しないでできることを、完璧になしとげてしまった。

才能の正しい使い方を知っている、天才の凄み。


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