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| ヴィンセント・ミネリ |
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| キスメット 監督: ヴィンセント・ミネリ Vincente Minnelli 1955年 製作:
Arthur Freed ★★☆ 輸入レンタル落ちビデオで鑑賞。 もともとは舞台劇で、1920年(サイレント。監督: Louis J. Gasnier)、1930年(監督: John Francis
Dillon)、1930年(監督: William Dieterle)、1944年(監督: William Dieterle)と、本作以前に4度もハリウッドで映画化されていています。 アーサー・フリードから本作を監督せよと命じられたミネリは、念願の企画『炎の人ゴッホ』(1956)の準備に集中したかったこともあって、いったんは自分向きの題材ではないと断ったのだが、ドア・シャリーからこれを撮らなければ『ゴッホ』を撮らせないとまで言われて、仕方なく引き受けたんだそうです。 そのうえミネリは、『炎の人ゴッホ』の製作が始まると、リテイクの撮影をスタンリー・ドーネンに任せて、『ゴッホ』の企画参加ために、さっさとロンドンに旅立ってしまったわけで、本作は彼のフィルモグラフィ中、異例なほどにやる気のなさが滲みでた作品になってしまいました。 けっして弛緩しているわけではないんですが、演出に創意を加える情熱もなく、ただ撮ってるだけだと感じられる場面がほとんどです。かなりゴージャスなセットを組んだ、それなりの大作なんですが、メトロカラーのべっとりとした色彩で、ハリウッド流にアラブっぽく作られた美術が隙間なく詰め込まれた画面は鈍重な印象で、しだいに退屈を誘います。
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アラブ風の音階を使った楽曲はそれなりに印象的ですが、やはり際立って耳に残るのは、クレジットから流れて、劇中でも繰り返し演奏され、歌われる楽曲「ストレンジャー・イン・パラダイス」
"Stranger in paradise" です。ボロディンの歌劇「イーゴリー公」の「韃靼人の踊り」のメロディをアレンジしたこの曲は、のちにジャズのスタンダード・ナンバーにもなっています。 * さて本作には、ハーレムに献上される女たちのなかに、"アバブのスリー・プリンセス" と紹介される三人の東洋の女性が登場して、繰り返し目立つポジションでダンスを踊るのが、日本人の目からするとなんとも奇妙です。
"アバブ" というのはよくわからないが、どう見ても中国の雑伎の踊り手とか、くノ一みたいに見えて、苦笑を誘います。 なんと "Supa jaiantsu - Kaiseijin no majo" (『スーパー・ジャイアンツ 怪星人の魔城』)とか "Ama no bakemono yashiki" (『海女の化物屋敷』)に出演してると書いてるじゃないですか! ええっ、新東宝の女優さんがハリウッドに進出してたんだ! 唖然。 ……しかしよく見てみるとこれ、たぶんIMDbが "Reiko Sato" と "Reiko Seto"
(つまり瀬戸麗子)を混同して、誤記してるだけのようです。 "Reiko Sato"(レイコ佐藤)は、この人。別人でした。 (20 August, 2006 ©taraga)
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